2016年5月20日金曜日

平成28年5月度 ケアマネ会

 5月18日(水)27名の参加がありました。

 今回は当初予定しておりましたのが「岩間式事例研究」でしたが、勉強会のリクエストをいただいた「支援者として求められる自己覚知」の内容で、牛牧代表の講義と3人組のグループワークで行われました。

 まずはじめに、以前メールにて送らせていただいた「市役所に届いた郵便」についての報告から始まりました。
 担当ケアマネが「通帳」「印鑑」「介護保険証」を持って行ってしまって、自分でしたくても何もできないという内容の郵便物でした。さらに後日一通の郵便物が届き、臨時給付金の申請に関しても身分証明書がないともらえないという内容でした。送り主の氏名が記載されており、施設での事実確認を行い、分かったことがありました。通帳は本人さんの勘違いで娘さんが持ってらっしゃいました。ですが、印鑑と介護保険証についてはケアマネが持っていました。以前からケアマネへの不信もあり、ケアマネは変更になりました。
 通常ケアマネが印鑑を預かることなんて考えられません。ですが、自分を振り返ってみると「自己負担割合証」など預かったままで返却していないものなど皆様はないでしょうか?自分の日頃を振り返るいい機会になればと思います。

 さて、講義の内容についてです。














 「自分のことを知る」「自分のことを見る」ということは日頃できているようであってできていないことです。鏡で自分を見ても、他人から見る自分とは反対の自分が映ってしまいまいます。正しく知ろうと思っても、自分を自己防衛するために歪んだ自分を認識してしまいます。「知る」という行為に関しても、一人一人知っていると判断する基準が異なります。
 そこで、今回は事例報告を通して、自己覚知の必要性をもう一度再確認してもらおうという内容になります。



グループワーク① 
事例の中で、「本人さん」「主介護者の妹さん」「障害福祉グループの職員さん」「障害者福祉制度のショートステイの施設長さん」「ケアマネージャーさん」。それぞれの立場で「思い」「考え」「事情」は違い、どうしたら解決できるのか、それぞれの思いをグループワークで考えること




 お互いの立場を理解しようと努め、立場が違う人々が協力して、本人さん、妹さんの思いを汲んで計画にできることが大切だということに気付かされました。
 それぞれが異なった事情を持つことで、相手に批判的な感情を抱くことをあるかもしれないが、自分がなぜそのような感情に至ったのかを客観的に捉えないといけない。相手に批判的になるほど、相手も自分の求める結果に対して反対の行動をとることを学びました。





グループワーク②
「他人の仕草や行為で許せないこと」
「逆に、こんなこと全然気にならないこと」
個人ワークで考え、それを発表し、聞き手は客観的にどう捉えたのか。




 自分の「考え方」「傾向」を知ることで、人との違いを知る機会となりました。自分は許せるのにって思えることも、人から見たら許せないことってあるんだなと感じました。人を知ることで、自分を知るということにも気づかされました。
 相手を許せないと感じると相手に対し、「防衛的態度」をとってしまうというヒントをいただきました。確かに、許せない人には心を積極的に心を開こうとはしません。
 また、許せないことは、言語化されるけど抽象的であり、意外に確固たるものではなく、流動的なんだなって感じました。あの人のオナラは許せるけど、あの人のオナラは許せないとか。


グループワーク③
介護の現場で「長所」としていかせること
介護の現場で「短所」として気をつけるべきところ
個人ワークで考え、それを発表し、聞き手は客観的にどう捉えたのか。

 自分の価値基準でみんな生きており、外部から見た特徴を持っています。私の場合、「声が大きい」「ドライ」「知的欲求が強い」「身振り頷きが大きい」などです。
 長所としてみてくれる人は、「元気」「切り替えが上手」「勉強熱心」「表現力がある」など。
 短所として見られると、「うるさい」「薄情」「プライバシーまで踏み込んでくる」「うっとおしい」など。
 相手が自分の特徴をどのように解釈するかは、相手しだいであり、それをどのようにして長所と捉えてもらえるのかが大切なのではと考えました。

個人ワーク
 自分に対する客観的評価を聞いて、自分が何を感じたのか。自分自身について新しい気づきはあったのか。
 自分が日頃、注意を向けている部分はあまり間違っていないように感じた。自分の与えたい印象と抱かれた印象に大きな違いはなく、今後精度を上げていくことが課題と捉えました。

 今回のケアマネ会に参加し、日頃他事業所としておつきあいさせていただいているケアマネさんが、どんなパーソナリティーなのか知らなかったのですが、担当者会議等で抱いた日頃の印象は感情や思考を訓練によりコントロールされた状態を見ていたということに再度気づかされました。今回心を開いて、価値観を話してくださったグループの方に本当に感謝しました。
 「まさかこんな考えを持っている人だったとは知らなかった」という驚きをグループワークで感じました。日頃のケアマネとしてのプロ意識に感激でした。

 今後、ケアマネ会に参加し、顔の見える関係になり、そして、ケアマネさんがどんな人なのかを知ることで事情を理解できるようになるのではないかと思いました。

 次回、ケアマネ会は6月15日(水)14:00−16:00
 霧島市国分総合福祉センター3F 大会議室
 内容は、岩間式事例研究となっております。
 『ヒトココの勉強』も考えていらっしゃるようです。よろしくお願いいたします!


       今回は、リハケアガーデンネクストの迫口さんが寄稿して下さいました。